この不況の中で、会社の人員整理のためリストラされた人、あるいは会社が倒産してしまったために全従業員が解雇となってしまったところもあるでしょう。
倒産とは会社が経営に行き詰まり、支払い不能に陥り、自力で回復する見込みがなくなった状態のこと言い、今の日本では珍しい話ではなくなりました。
会社が倒産した場合には法的整理と私的整理のどちらかの道を選択することになります。
法的整理の場合は裁判所に申し立ててその監督のもとで倒産処理が行なわれるため、従業員が給料をもらい損ねてしまうというような心配はないでしょう。
しかし私的整理では債権者、債務者、倒産企業の話し合いによって処理が行なわれるため、社長が借金を踏み倒して行方をくらましたり、情報を早くつかんだ一部の取引先が会社の資産を独占して逃げてしまうといった最悪のケースもあります。
こうなると、給料未払い分に関する交渉どころの話ではないですね。
会社の倒産によって自分が不当に損害を受けることのないよう、対策として日頃から自分の会社が危機的状況にあるのかないのか、目を光らせておきましょう。
倒産には前兆があるものです。
例えば親会社がリストラを実施した、受注が減少した、取り引き銀行が変更された、株価が極端に低迷している、などがありますし、給料の遅配があればそれはもう末期的な症状と言えるでしょう。
他には不渡りが出そうだという噂が流れるなど、自分ひとりでは判断しかねることでも同僚からの情報をまとめると正確な情報がつかめることもあります。
このような倒産の前兆が現れ始めたら、いつその日が来てもうろたえないように、すぐさまそれに備えた対策を実施することが大切です。
会社側と交渉して未払い分の給料を確保する手を打ちましょう。
リストラにあってもそれまで働いた分の賃金や妥当な退職金が確保されていればよいのですが、会社が倒産してしまった場合、それまでに未払いだった賃金や退職金はもらえるのかという不安が出てきます。
従業員の給料などは、他の債権より優先して支払いを受ける権利が認められていますし、就業規則に退職金の規定があれば、規定に基づいた額を請求することができます。
ただいくら優先して支払いを受ける権利があるとはいえ、他の債権者がわざわざ譲ってくれることはまずあり得ないと考えるのが普通でしょう。
つまり事実上は早い者勝ち、というわけです。
そのため会社に倒産の前兆が見られた時点で直ちに対策を練らなくてはいけないのですが、会社との交渉をする場合、個人で対応するのはほとんど不可能です。
集団で交渉するのが基本となります。
労働組合がある職場なら、組合が中心となって動いてもらうようにしましょう。
労働組合がない場合でも、直ちに仲間を募って労働組合を結成したり、個人資格で加入できる外部の労働組合に相談する、という方法もあります。
弁護士などの専門家に依頼する、という選択肢も検討するとよいでしょう。
いざ倒産、リストラとなった時には、会社側に未払い分の賃金額を確認させておくことが必要となってきます。
未払い賃金等の確認通知書を作成してもらい、他に就業規則や賃金規定、退職金規定などの書類もできるだけ多く確保しておきましょう。
倒産に備えた対策はこうした書類の確保など個人で行なうには難しいことばかりです。
社員が皆バラバラに浮き足立っていては有効な対策も実行できません。
一致団結して挑みましょう。